食事の基本
Meal basics
皆さんは糖尿病の食事療法というと、まず何を思い浮かべますか？やっぱりカロリー制限でしょうか？でもそれは最初の食事療法としては誤りです。お腹が空いているのを我慢して体重を減らそう、なんていうのはかなりの上級編です。そんなことをしなくても、血糖を上げにくくする工夫というのはたくさんあるのです。
糖尿病の食事療法というとなんだか難しそうですが、糖尿病の方が血糖が上がらないようにする食事と、一般の健康な方が糖尿病にならないように食べる健康食というのは、実は一緒です。糖尿病だからこれを食べちゃいけないとか、あれを食べなきゃいけない、ということ基本的にはないのです。一般の方と同じように健康に気を付けて食べてほしいのです。
ではどんな食事が健康的なのでしょうか？これも基本的には難しいことはありません。どんな食事が健康的かなんて、実は皆さん知っているのです。それは子供さんに教える食事と一緒です。「お菓子ばっかり食べちゃだめですよ、ちゃんとご飯を食べなさい」「好き嫌いしないで、ちゃんとおかずやお野菜も食べなさい」こんなセリフを親に言われたり、子供に言ったりしたことがある人も多のではないでしょうか。これが食事療法の基本です。大人も子供の見本になるような食事をすれば良いのです。
つまり、まずキホンのキは甘いものや菓子類を控えることです。砂糖やブドウ糖を含んだ菓子類や果物というのは血糖を非常に上げやすい食品です。特に甘い飲み物だけは絶対に禁止してほしいです。またスナック菓子などは栄養が少ない割にカロリーが高く、内臓脂肪を増やしやすいため、これも糖尿病には良くありません。きちんと普通の食事から栄養を摂るのが大事なのです。
次に、キホンのホですが、きちんとバランスの良い食事を取ることです。小さなお子さんが、カップラーメンばかり食べさせられていたら、それはまずい、と誰でも思いますよね？大人だって一緒です。「バランスが良い食事」とは、まずは野菜が十分入っていること。そして炭水化物、脂質、たんぱく質のどれかに偏っていないことです。例えば麺類は基本的にはほとんどが炭水化物でできているので、あまりオススメできません。パン食もあまりオススメはできません。パンそのものが悪いわけではないので、サラダと、目玉焼き、ソーセージ、それに食パンに少しバターを塗って食べるのならある程度バランスが取れていて良いです。しかしコンビニの菓子パンだけで済ますとか、食パンにジャムを塗るとか、こういった食べ方は非常に血糖を上げやすくなります。和食では、ごはんに油だけかけて食べる人とか、ごはんに砂糖かけて食べる人はあまりいないので、自然とバランスはとりやすくなります。普通は味噌汁に多少は野菜をいれますし、納豆や魚でたんぱく質も取れますね（ただし和食は塩分が多くなりやすいので、その点は注意が必要です）。もちろんきちんと食事が取れれば良いのですが、どうしても朝食をコンビニで済ませる、という人は、せめて菓子パンではなくちゃんと具材の入ったおにぎりを選ぶべきでしょう。
これだけは糖尿病ならではの食事療法かもしれませんが、食べる順番というのも実はとても大事です。「まず野菜、次におかず、最後にご飯」という食べ方をぜひ身に着けてください。この食べ方にはいろんな良い効果があります。最初に歯ごたえがある野菜をしっかり噛んで食べることで、満腹感を出すのと、インスリンを出しやすくして血糖を上がりにくくしますし、食物繊維が糖の吸収を穏やかにしてくれます。実はおかず（特に魚）に含まれるある種の油やアミノ酸が、インスリンを出しやすくしてくれることも分かっています。実際に、まったく同じ食事を食べても、食べる順番を変えるだけで、食後の血糖が大きく変わることが、医学的にも証明されているのです。懐石料理というのは、たいていごはんが一番最後に出てきますよね。あれは意外と理にかなっているんです。
最後にキホンのンですが、これは3食欠かさずに食べる、ということです。朝を食べないと、昼の血糖が大きく上がってしまい、結果として1日全体としてみても血糖が高くなってしまうことが分かっています。それに朝を食べない方は、夕食が多くなりがちです。寝る直前にたくさん食べて満腹で寝る、朝起きても胃がもたれていてお腹が空かないのであまり食べない、こんな食事の仕方はとても体に良くありません。朝食・昼食はこれから活動するためのエネルギーが必要ですが、夕食の後はたいていの方は寝るだけになるので、それほどエネルギーは要りません。ですから朝・昼しっかり食べて、夜は軽めに心がけるのが良い食べ方です。朝食べられない方は、まずは夕食は腹八分を心がけましょう。朝は起きたらお腹が空いていて、朝ごはんが楽しみになるくらいが良い状態です。
食事療法のキホンはいかがでしたか？食べる量を減らして我慢するより、食べる量を減らさずに順番だけ変える方が、ずっと楽ですよね？食事療法の基本というのはこういったことから始まるのです。糖尿病が専門ではない医療機関を受診すると、どうしても「カロリーをこれくらいにしましょう」といった食事制限から指導されてしまうことが多いのですが、食事療法の基本を身に着けず、いきなり食事制限から入っても、つらいばかりで上手くいきません。是非一度専門医のいる医療機関で食事指導を受けましょう。
糖尿病の食事療法というとなんだか難しそうですが、糖尿病の方が血糖が上がらないようにする食事と、一般の健康な方が糖尿病にならないように食べる健康食というのは、実は一緒です。糖尿病だからこれを食べちゃいけないとか、あれを食べなきゃいけない、ということ基本的にはないのです。一般の方と同じように健康に気を付けて食べてほしいのです。
ではどんな食事が健康的なのでしょうか？これも基本的には難しいことはありません。どんな食事が健康的かなんて、実は皆さん知っているのです。それは子供さんに教える食事と一緒です。「お菓子ばっかり食べちゃだめですよ、ちゃんとご飯を食べなさい」「好き嫌いしないで、ちゃんとおかずやお野菜も食べなさい」こんなセリフを親に言われたり、子供に言ったりしたことがある人も多のではないでしょうか。これが食事療法の基本です。大人も子供の見本になるような食事をすれば良いのです。
つまり、まずキホンのキは甘いものや菓子類を控えることです。砂糖やブドウ糖を含んだ菓子類や果物というのは血糖を非常に上げやすい食品です。特に甘い飲み物だけは絶対に禁止してほしいです。またスナック菓子などは栄養が少ない割にカロリーが高く、内臓脂肪を増やしやすいため、これも糖尿病には良くありません。きちんと普通の食事から栄養を摂るのが大事なのです。
次に、キホンのホですが、きちんとバランスの良い食事を取ることです。小さなお子さんが、カップラーメンばかり食べさせられていたら、それはまずい、と誰でも思いますよね？大人だって一緒です。「バランスが良い食事」とは、まずは野菜が十分入っていること。そして炭水化物、脂質、たんぱく質のどれかに偏っていないことです。例えば麺類は基本的にはほとんどが炭水化物でできているので、あまりオススメできません。パン食もあまりオススメはできません。パンそのものが悪いわけではないので、サラダと、目玉焼き、ソーセージ、それに食パンに少しバターを塗って食べるのならある程度バランスが取れていて良いです。しかしコンビニの菓子パンだけで済ますとか、食パンにジャムを塗るとか、こういった食べ方は非常に血糖を上げやすくなります。和食では、ごはんに油だけかけて食べる人とか、ごはんに砂糖かけて食べる人はあまりいないので、自然とバランスはとりやすくなります。普通は味噌汁に多少は野菜をいれますし、納豆や魚でたんぱく質も取れますね（ただし和食は塩分が多くなりやすいので、その点は注意が必要です）。もちろんきちんと食事が取れれば良いのですが、どうしても朝食をコンビニで済ませる、という人は、せめて菓子パンではなくちゃんと具材の入ったおにぎりを選ぶべきでしょう。
これだけは糖尿病ならではの食事療法かもしれませんが、食べる順番というのも実はとても大事です。「まず野菜、次におかず、最後にご飯」という食べ方をぜひ身に着けてください。この食べ方にはいろんな良い効果があります。最初に歯ごたえがある野菜をしっかり噛んで食べることで、満腹感を出すのと、インスリンを出しやすくして血糖を上がりにくくしますし、食物繊維が糖の吸収を穏やかにしてくれます。実はおかず（特に魚）に含まれるある種の油やアミノ酸が、インスリンを出しやすくしてくれることも分かっています。実際に、まったく同じ食事を食べても、食べる順番を変えるだけで、食後の血糖が大きく変わることが、医学的にも証明されているのです。懐石料理というのは、たいていごはんが一番最後に出てきますよね。あれは意外と理にかなっているんです。
最後にキホンのンですが、これは3食欠かさずに食べる、ということです。朝を食べないと、昼の血糖が大きく上がってしまい、結果として1日全体としてみても血糖が高くなってしまうことが分かっています。それに朝を食べない方は、夕食が多くなりがちです。寝る直前にたくさん食べて満腹で寝る、朝起きても胃がもたれていてお腹が空かないのであまり食べない、こんな食事の仕方はとても体に良くありません。朝食・昼食はこれから活動するためのエネルギーが必要ですが、夕食の後はたいていの方は寝るだけになるので、それほどエネルギーは要りません。ですから朝・昼しっかり食べて、夜は軽めに心がけるのが良い食べ方です。朝食べられない方は、まずは夕食は腹八分を心がけましょう。朝は起きたらお腹が空いていて、朝ごはんが楽しみになるくらいが良い状態です。
食事療法のキホンはいかがでしたか？食べる量を減らして我慢するより、食べる量を減らさずに順番だけ変える方が、ずっと楽ですよね？食事療法の基本というのはこういったことから始まるのです。糖尿病が専門ではない医療機関を受診すると、どうしても「カロリーをこれくらいにしましょう」といった食事制限から指導されてしまうことが多いのですが、食事療法の基本を身に着けず、いきなり食事制限から入っても、つらいばかりで上手くいきません。是非一度専門医のいる医療機関で食事指導を受けましょう。