血圧はご自宅で測りましょう。病院に来た時も一応は測定しますが、病院に来た時は普段より高めに出る方が多いです。ですから受診時の血圧だけみて治療をしていると、実は家では下がりすぎてしまっている、という危険があるのです。また稀ですが、逆に日中は血圧は良いのだけれど、朝だけとても高い、という方もいらっしゃいます。なので必ずご自宅でも血圧を測りましょう。血圧計は必ず上腕式(二の腕で測るもの)をご用意してください。手首式のものは不正確なため、治療の参考にはできません。
血圧は毎日、1日2回、朝と寝る前に測るのが原則です。血圧はちょっとしたことでもすぐに変動するため、理想的には朝晩とそれぞれ2回ずつ測定して、その平均値を計算することをお勧めしています。体を動かしてすぐに測ると高めに出てしまうことも多いので、座って1~2分は安静にしてから測ります。朝は起きてから1時間以内、朝食を食べたり薬を飲む前で、朝のトイレはすませてから測りましょう。夜に関しては寝る前ならいつでも大丈夫ですが、お風呂に入った直後は避けましょう。
1日2回測るのは、朝だけ高い方や夜だけ高い方も多いからです。どちらが高くても体には良くありません。例えば朝だけ測定していると、夜が高いのを見逃してしまう危険もあります。逆に高血圧治療中の方が、朝だけ測って良い血圧なので満足していたら、実は夜は下がりすぎてしまっていた、なんてこともあります。特に寝る前の血圧は忘れがちな方が多いのですが、やはりしっかりと測るのをお勧めします。