では本当に糖尿病予備軍のうちから治療をして意味があるのでしょうか?それはもちろんあるのです。
今度は別の研究結果を見てみましょう。こちらはカナダやドイツなど複数の国で共同で行われた研究です。糖尿病予備軍の患者さんを集めて2つのグループに分けました。片方のグループにはアカルボースという薬を飲んでもらい、もう片方のグループにはお薬を飲まずに生活習慣の改善だけに取り組んでもらい、どちらが健康的だったかを調べました。その結果、なんと薬を飲んだグループは飲まなかったグループに比べ、心臓病が約半分に減っていたのです。つまり、糖尿病予備軍のうちから治療することで、病気を減らすことができるのです。
(※ただし日本では現在、アカルボースは糖尿病予備軍に対しては保険適応となりません)